2024年6月14日にFP3級(資産設計提携業務)に合格しました。今回はそれにまつわる話をば、だらだらと書いてみようと思います。
FP3級とは何ぞや
FP3級の正式名称は「3級ファイナンシャル・プランニング技能士」です。「FP技能士3級」とも書かれることがあるんだとかないんだとか。本ブログでは簡潔に「FP3級」と表記します。
また、地味に国家資格でもあります。
国からお墨付きしてもらえてるって何か少し嬉しいよね
で、この資格は何の能力に関するものかというと、資格名の通り「ファイナンシャル・プランニング」のことです。ファイナンシャル・プランニングを言葉にするのはめんどくさい難しいので日本FP協会の言葉を引用すると以下の通りです。
人生の夢や目標をかなえるために総合的な資金計画を立て、経済的な側面から実現に導く方法を「ファイナンシャル・プランニング」といいます。ファイナンシャル・プランニングには、家計にかかわる金融、税制、不動産、住宅ローン、保険、教育資金、年金制度など幅広い知識が必要になります。これらの知識を備え、相談者の夢や目標がかなうように一緒に考え、サポートする専門家が、FP(ファイナンシャル・プランナー)です。
https://www.jafp.or.jp/aim/fptoha/fp/
つまり、お金が大好きな人のことだな!
取得のモチベーション
資格取得をするにあたってモチベーションとなったのは、「くらしとお金」に関する知識を広くざっくり押さえられると考えたからです。普段生活する上で、お金の扱いには十分気をつけているつもりですが、自身が意識できる範囲は身の回りのものが中心になり、限定的です。
例えば、「毎月のお給料から容赦なく差っ引かれる罰金社会保険料や税金の金額はいくらで、その数値はどのように決定されているのか?」みたいなとても身近なものは意識しやすいですよね。給料から金を盗んでいきやがってという怒りを原動力にして、どうやったら持っていかれる金額を抑えられるか節税のやり方を調べたりできます。
一方、「遺産相続」のようにまだ自身に降りかかっていない事柄については意識を向けるのが難しいです。まだ知らなくてもいいだろうとか、必要になったら調べるかで済んでしまいます。「住宅ローン」に関わるお金の話題も自身が賃貸物件に住んでいる限り、やはり必要に駈られるまで調べることはなさそうです。
「住宅ローン減税」とか聞いたことあるけど、利用する予定がないからようわからん
「必要ないかもだけど、調べるだけ調べればいいじゃん!」と言われればまぁその通りだし、それができりゃ苦労しねぇよ!?という話でもあります。調べたい事柄が1つや2つなら、直接自身には関係なくても教養として知っておくかという気にはなりますが、日本社会にはそのようなお金が関わる事柄が無数にあり、ちまちま1つずつ使いもしない知識を調べていこうという気には到底ならないわけです。
そ・こ・で!
FP3級という資格があることを知り、これはまさに自分にうってつけの内容だなと感じました。
- 自身に直接関係ないような事柄も含めて、網羅的にお金の知識がまとめられている
- 資格合格という形で、知識が定着したかどうかを客観的に判断できる
の2点に惹かれて資格取得を目指す運びになったわけです。知識を仕入れることが第1目標であり、「資格の取得」そのものが目的であったわけではありません。
勉強のやり方
勉強期間
2024年3月10日〜5月3日 (試験日:5月3日)
前回取得した、簿記3級の試験を終えてすぐ取り掛かった感じです。
4月下旬頃には概ね勉強を終えていたので、FP3級の試験日を迎えていないけど簿記2級の勉強とか初めてました。フリーダムでいいですね。
テキスト
「みんほし」シリーズです。簿記3級とった時と同じシリーズですね。FP3級は「教科書」と「問題集」の2冊に分かれており、両方とも買いました。
テキスト購入時の注意点は試験年度に対応したものであるかということ。FPの試験内容は法律によって変わるものが含まれており、試験に出題される内容がいつの時点の法律のものか「法律基準日」が設定されています。みんほしシリーズであれば、テキストや問題集がいつの試験まで有効なのか明記してくれているので、自分が受けようと思っている日付が対象に含まれているかをチェックしやすいです。
とはいえ、法律基準日が更新されたからと言って、1つバージョンが古いテキストの内容がまるまる使えなくなるわけではありません。99%くらいは同じ内容なんじゃないでしょうか。FP3級は合格ラインが6割得点なので、試験合格することが目標であれば多少テキストが古くても全然どうにかなるとは思います。
勉強方法
暗記!!以上!!
というくらいに、覚える範囲がべらぼうに多いです。
何よりテキストが分厚い
FP3級は全部で6単元に分かれていますが、1単元ずつ地道にコツコツ覚えていくしかないという感じです。バランスシート(BS)の純資産計算や、債券のクーポンレートを使った計算など、計算問題も出てきますが、全体の問題数からすると1割くらいで、8~9割は暗記問題です。
FP3級は「学科試験」と「実技試験」で分かれていますが、ぶっちゃけ問題の解き方は全く一緒なので両者を区別する必要はないです。覚えていれば解ける、覚えていなければ解けない、ただそれだけです。1つのテキストをやれば内容的には学科試験も実技試験もカバーされます。
勉強場所はカフェでやっていました。お仕事終わりとか休日にカフェに押しかけてコーヒー頼んで2~4時間くらい粘るのを週4~7日やっていたと思います。自宅だとすぐ動画見たりゲームしちゃうのでカフェは最適な勉強場所でした。
覚えることが本当に多く、最初は絶望感がすごいのですが、そんな時は問題集や過去問を見るのがおすすめです。よく出てくる問題は大体決まっているので、テキストを隅から隅まで、細かな数字の条件などを含めて完璧に覚える必要はありません。理想を言えば全部完璧に覚えたいのですが、土台無理なので試験でよく問われる事項だけでも覚えておくかと妥協しながら進めるのが得策かと思います。
合格発表までのラグ
FPの試験は試験日から合格日まで差が開くことがあります。「試験を受けた月の翌月中旬」に正式な合格発表や合格証の送付がされるため、月初に試験を受けると合格発表までの待ち時間がめっちゃ長くなります。
ちなみに合格したかどうかはCBT試験であれば試験日当日にわかります。すぐに採点結果がわかるため。
FP試験は、学科と実技の両方に合格しないといけないというルールになっているため、双方に合格しているかのチェックや合格証送付の準備が色々あるためにラグが大きめになっているんでしょうなぁ。
FPのいいところ
FP試験を受験してみて感じたいいところです。
(CBT試験) 電卓が支給される
日商簿記試験と違い、電卓を個人で持参する必要はありません。正確には物理の電卓が渡されるわけではなく、CBT試験のシステムに搭載されている内部電卓アプリを使わせてもらえます。
テンキーのない試験環境だったから使い勝手は微妙・・・
広く知識が手に入る
もともとこれがしたくて受験したわけですが、勉強してて特に「ほえ〜」っとなったのは
- 年金の複雑さ
- 所得の種類に応じた課税方式
- 相続における税金の概要
- 住宅ローンの概要
あたりですかね。「年金の複雑さ」は複雑なんだなということがよくわかっただけで細かいところはほとんど覚えてないです(ダメ人間)。
所得の種類に応じた税金に違いなんかは普通に日常に当てはめられる知識で面白かったですし、住宅ローンの金利の小ささや税金控除についても知れて、マイホームを購入しようとする人たちが口々に控除申請の重要性を説いている理由もよくわかりました。
過去問が公開されている
FP3級は今となってはCBT方式に移行していますが、ペーパー試験時代の過去問が公開されています、もちろん模範解答つき。過去問を繰り返していれば、「ほぼ毎回出題されてるやつ」「ほぼ全く出題されないやつ」なんかが見えてくるので、やっておくだけ有利になります。
過去問を解くという謎のライブ配信もやったことあるので、FP3級を目指している方々に置かれましては作業のお供にいかがでしょうか
おわりに
FP3級を勉強したことは概ね満足です。中学校あたりの必須科目とかに入れてもいいんじゃないかってくらい、全日本人にとって有益な勉強分野だと思います。
また後日ブログにしようとは思ってるのですが、FP3級の試験のあとは簿記2級も受験しています。そして2024年9月のFP2級ペーパー試験も受験予定です。喫茶店でしか勉強できない性分ですので、毎月すごい勢いでラテマネーが飛んでいくのですが、今後の人生が充実すると思うので必要経費と思って楽しく勉強しようと思います。
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